税理士の伴@ban_tax240です。

 

年末調整や確定申告に携わっておられる方ならご理解いただけると思います。

寡婦控除って条件(要件)ややこしくね?

 

その割に適用できるケースが多くて、適用漏れもまた多い。

 

今回はそんな寡婦控除のややこしポイントをお伝えします。

ややこしポイント

まずは寡婦控除の要件を確認

寡婦控除の要件を表にすると次の通りです。

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ここに潜むややこしポイントを洗い出します。

 

「扶養親族である子」と「生計を一にする合計所得38万円以下の子」は別物だよ

Kahu11

生計を一にしてて合計所得が38万円以下の子供って、扶養親族である子と何が違うの?

その違いを解明するために、扶養親族の要件を確認しましょう。

 

扶養親族には、4つの要件があります。

(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。

(2) 納税者と生計を一にしていること。

(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
 (給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

 

図示すると次のとおりです。

Kahu7

 

 

この4要件のうち、「生計を一にする合計所得38万以下の子」は

  1. 生計を一にする
  2. 合計所得金額38万円以下の
  3. 子供(1親等血族)

という3つしか満たしていません。

Kahu8

つまり違いは「専従者を含むかどうか」ということです。

ややこしっ!

 

控除対象扶養親族じゃないよ、扶養親族だよ。

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扶養親族と生計を一にする子との違いは「年少扶養かそうじゃないか」だ!

と誤って理解している方もいらっしゃるようですが、それは違います。

 

税法は「控除対象扶養親族」と「扶養親族」を明確に分けて定義しています。

 

扶養親族の要件は上述した4つ。

一方で控除対象扶養親族の要件は次のとおりです

控除対象扶養親族とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。

 

扶養親族という枠の中に、16歳未満の子がいるイメージですね。

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なので、「扶養親族」と言ったときには、控除対象外である年少被扶養者も含めて捉えなくてはなりません。

つまり16歳未満の子でも、寡婦控除の親族要件は満たせます。

 

あ〜ややこしっ!

 

所得要件付き一般寡婦は、離婚の場合対象外だよ

Kahu12

寡婦控除をなんとなく「シングルマザー全般に対する控除」と思っていると、ここを落とします。

夫との離別の理由が離婚である場合、所得要件付きの一般寡婦は適用がありません。

あ〜もうややこしっ!

2019年度税制改正で、未婚の母でも適用できるようになるかも

当記事執筆時点(2018年)での寡婦控除は、民法上の婚姻関係がある夫との離別を前提としています。

未婚の母とか、事実婚といったものは控除の対象外としているのです。

 

ただしこれも、2019年度税制改正において見直しがされる予定です。

子どもの貧困に対応するため、婚姻によらないで生まれた子を持つひとり親に対する税制上の対応について、児童扶養手当の支給に当たって事実婚状態でないことを確認する制度等も参考にしつつ、2019年度税制改正において検討し、結論を得る。

 

もういっそ色々シンプルにしてくれ〜(´Д`)

まとめ

ややこしい寡婦控除の要件についてお話しました。

 

「離婚ですか?死別ですか?」とか「事実婚ですか?」とか聞きづらいんですよねえ…。

もっと要件が簡素になると助かります。

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