事例紹介

CASE

【西尾市】土地を一筆ずつ精査し、6種類の評価減・特例で約2,900万円を圧縮した相続事例

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基本情報

項目内容
エリア西尾市
ご相談者の属性被相続人の奥様(70代女性)

補足:被相続人はご主人。相続人は奥様とお子様3名の計4名。窓口は奥様。財産は主に奥様とご長男が取得。

事例の概要

西尾市にお住まいだったお父様の相続で、賃貸マンション・農地・自宅を含む遺産(約1億4,000万円)の申告が必要になったご家族からのご相談事例です。土地を一筆ずつ精査し、マンション敷地に「地積規模の大きな宅地の評価」「貸家建付地」評価を、自宅敷地に小規模宅地等の特例を適用。さらにセットバック補正・不整形地補正も拾い上げ、合計で約2,900万円超の評価減を実現しました。配偶者の税額軽減や生命保険の非課税枠も活用し、書面添付制度を利用して申告期限内に申告を完了しました。

ご相談のきっかけ

ご主人を亡くされた奥様からのご相談でした。ご自宅や農地に加えて賃貸マンションも所有されており、財産の種類が多く金額も大きいことから、「何から手をつけていいのか分からない」「申告期限に間に合うのか不安」という状態でいらっしゃいました。

賃貸物件には金融機関からの借入金(ローン)や入居者からの預り敷金もあり、評価や債務の扱いも複雑です。ご家族だけで対応するのは難しいと感じられていたところ、ご親族からのご紹介で当事務所にご相談くださいました。ご紹介くださった方は以前から代表税理士・伴と面識があり、その人柄を見込んでのご紹介だったとのことです。

ご相談のポイントと対応

この相続には、評価の難しい土地が複数含まれていました。土地は一筆ずつ現況を確認し、適用できる評価減を一つひとつ丁寧に拾い上げました。

  • 賃貸マンションの敷地(500㎡超)が広く、評価方法の判断が必要だった。 
    地積規模の大きな宅地の評価」の適用要件(地区区分・面積等)をチェックシートで確認のうえ適用し、規模格差補正率による減額を行った。さらに賃貸中であることから「貸家建付地」として評価し、借地権割合・借家権割合・賃貸割合(入居状況)を反映。路線価による単純評価から大きく評価額を引き下げた。
  • 自宅の敷地について、相続人の居住状況を踏まえた特例適用を検討した。
     「小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)」を適用し、330㎡までの部分について80%の評価減を実現。
  • 前面道路が狭く、建て替え時に敷地の一部を後退(セットバック)しなければならない宅地があった。 
    セットバックを必要とする宅地」として、後退が必要な部分について評価を減額(複数の宅地で適用)。
  • 自宅敷地が長方形でなく、いびつな形状だった。 
    不整形地補正」を適用し、土地の使いにくさを評価に反映。
  • 農地(田・畑)が複数筆あり、それぞれ評価方法が異なった。 
    一筆ごとに現況を確認し、適正な評価方法(倍率方式等)で評価。
  • 賃貸経営に伴う借入金・預り敷金・未払いの諸経費があった。
    金融機関からの借入金、入居者からの預り敷金、医療費・公租公課等の未払金を漏れなく債務控除に反映。
  • 配偶者(奥様)が財産の一部を取得した。
    配偶者の税額軽減」を適用し、奥様の税負担を大きく軽減。
  • 生命保険金があった。 
    「500万円×法定相続人の数」の非課税枠を適用し、受け取った保険金を全額非課税に。
  • 遺産分割にあたり、相続人間の取得バランスを調整する必要があった。
     一部を代償分割とする分割案を提示し、相続人全員が納得する形で協議をまとめた。
  • 書面添付制度を利用して申告。 
    税理士法第33条の2に基づく書面(および第30条の書面)を添付し、申告内容の根拠を明確にしたうえで提出した。
  • 賃貸経営をされていたため、相続税の申告だけでは終わらなかった。 
    亡くなったご主人については、その年の1月1日から亡くなる日までの所得を申告する「準確定申告」が必要。当事務所で対応した。
    また、マンションを引き継がれた相続人の方の、翌年以降の不動産所得の確定申告も継続して当事務所で対応。相続後の申告までを一貫してサポートしている。
  • これまで白色申告だった不動産所得について、青色申告に切り替えた。 
    相続を機に青色申告へ変更する手続きを行い、青色申告特別控除(最大65万円)を新たに適用。相続税の申告で終わらせず、引き継いだ後の毎年の所得税・住民税の負担も軽減できるようにした。

対応した結果

  • 賃貸マンション敷地について、地積規模の大きな宅地の評価と貸家建付地評価により、約1,560万円の評価減を実現(路線価による単純評価 約5,170万円 → 約3,610万円)。
  • 自宅敷地について、小規模宅地等の特例により約1,270万円の評価減
  • さらに、セットバックを必要とする宅地の補正・不整形地補正により、合わせて約130万円の評価減を上乗せ。
  • これらの評価減・特例を積み上げ、合計で約2,900万円超にわたり相続財産(課税価格)を適正に圧縮。
  • 配偶者の税額軽減により、奥様の納付税額はほぼ生じない結果に。
  • 生命保険金は非課税枠の範囲内で全額非課税。
  • 遺産分割協議も円満にまとまり、申告期限内に問い合わせなく申告を完了
  • 相続税の申告にとどまらず、準確定申告・相続人のその後の確定申告まで対応。不動産所得を白色から青色申告に切り替え、最大65万円の青色申告特別控除を新たに適用し、毎年の所得税・住民税の負担も軽減。

担当税理士からのコメント

賃貸マンションや農地を含む相続は、財産の種類ごとに評価方法が大きく変わり、判断に専門的な知識が求められます。今回のケースでは、土地を一筆ずつ確認し、マンションの敷地に「地積規模の大きな宅地の評価」と「貸家建付地」の評価を組み合わせ、自宅敷地には小規模宅地等の特例を適用。前面道路の状況(セットバック)や土地の形状(不整形地)といった見落とされやすい点まで拾い上げることで、適正な評価額まで引き下げることができました。

「賃貸物件や農地があると相続税が高くなるのでは」とご心配される方も多いですが、要件を一つずつ確認して正しく評価すれば、想定より税負担を抑えられるケースは少なくありません。当事務所では書面添付制度も活用し、申告の根拠を明確にしたうえで提出しています。

また、賃貸物件をお持ちの方の相続では、相続税の申告だけで終わりではありません。亡くなった方のその年の所得を申告する「準確定申告」が必要ですし、物件を引き継がれた相続人の方は、翌年以降も毎年、不動産所得の確定申告を続けていくことになります。今回は、これまで白色申告だった不動産所得を青色申告に切り替え、最大65万円の青色申告特別控除を新たに適用しました。相続税だけでなく、引き継いだ後の毎年の所得税・住民税まで軽くできるご提案です。当事務所では、相続税の申告にとどまらず、準確定申告・その後の確定申告まで一貫してサポートしています。相続のことでお困りの際は、お気軽にご相談ください。